『行政書士は暮らしの味方です』



こんにちは、行政書士の野口です。

当ブログにアクセスいただきまして有難うございます。
皆さんは行政書士と聞いて、どのようなイメージを思い浮かべられるでしょうか?

行政関係? 役所で働いてる人? 代書屋さん? スーツ着てるお堅い感じの人? などなど
実は、行政書士は皆さんの暮らしの味方として、そして身近な存在として活躍している職業なのです。



当ブログでは、行政書士が行う業務を紹介していきますので、ご参考にしていただければと存じます。
今回は行政書士の歴史にスポットを当ててご紹介させていただきます。
皆さんのご参考になれば幸いです。

■行政書士法 第一条

(目的)
第一条
この法律は、行政書士の制度を定め、その業務の適正を図ることにより、行政に関する手続の円滑な実施に寄与するとともに国民の利便に資し、もって国民の権利利権の実現に資することを目的とする。
(業務)
第一条の二 行政書士は、他人の依頼を受け報酬を得て、官公署に提出する書類(その作成に代えて電磁的記録(電子的方式、磁気的方式その他人の知覚によつては認識することができない方式で作られる記録であつて、電子計算機による情報処理の用に供されるものをいう。以下同じ。)を作成する場合における当該電磁的記録を含む。以下この条及び次条において同じ。)その他権利義務又は事実証明に関する書類(実地調査に基づく図面類を含む。)を作成することを業とする。
2 行政書士は、前項の書類の作成であつても、その業務を行うことが他の法律において制限されているものについては、業務を行うことができない。

行政書士とは、行政書士法に基づいて業務を行う国家資格者のことで、いわゆる士業に分類される職業となります。


行政書士法第一条に規定されてますが、『他人の依頼を受け報酬を得て、官公署に提出する書類、その他権利義務又は事実証明に関する書類を作成することを業とする』ことが士業としての独占業務になっているのですが、


『前項の書類の作成であつても、その業務を行うことが他の法律において制限されているものについては、業務を行うことができない。』

とも規定されていて、『他士業で独占業務と法律で決まっているものは対応しては駄目ですよ~』と制限されているのです。


司法書士は登記業務、税理士は税理士業務、弁護士は訴訟関連、といった独占業務を明確とする士業とは異なり、非常に幅広い分野をカバーしているが一部は取り扱えない、という理由から一般の方には解りづらくなってしまっているようです。

■行政書士の歴史


行政書士の始まりは明治5年(1872年)まで遡ります。
太政官達にて発令された司法職務定制で設定された代書人がルーツとされております。代書人は訴状や裁判所書類を作成する者と、市町村役場や警察署への提出資料を作成する者とに分かれていて、後者が行政書士に発展していったそうです。

この大正9年(1920年)に代書人規則が制定された流れから、司法代書士人との業務範囲が明確に分けられ、昭和22年(1947年)に代書人規則が失効されるまで代書人としての存在が続きます。
残念ながら、ここで一旦、歴史が途切れてしまうことになります。

しかしながらその後、立法運動が活発化し、都府県の条例制定から後押しされるように昭和26年(1951年)2月22日に行政書士法が公布されました。



多くの方々が2月22日から思い浮かぶのは「猫の日」の方かもしれませんね。
一緒に、行政書士法が公布された行政書士記念日であることも憶えていただけましたら嬉しいです。
尚、2月22日には各都道府県行政書士会では様々なイベントなどを開催しております。
お時間のある時にお住まいの行政書士会のHPを覗いてみてください。


その後、特定行政書士という行政庁への不服申し立て手続きの代理業務が行える資格が増えることになります。これは行政書士が官公署に提出した許認可処分に対して、そのまま不服申し立てが可能となりますので許認可申請の流れとしては大きなメリットとなります。

特定行政書士は全ての行政書士が得られる訳ではなく、特定の研修を受けて考査試験をパスしないと得られない業務となります。特定行政書士のお話しはまた別の機会にさせていただきます。


そして、令和元年(2019年)に上記の行政書士法第1条が改訂されて、行政書士の使命として「国民の権利利益を資することを目的とする」という文言が加えられ、行政書士業務の目的が明確化されることになりました。

歴史好きとしてルーツを紐解くのは大変楽しいのですが、切りがないので、このあたりでやめておきます。ただ行政書士の始まりが大政奉還から5年後あたりまで遡るというのは驚きました。


古くから「代書」としての需要があったようですが、不満武士の決起集会の密書作成や、新政府に対する直訴状の作成依頼といった歴史の変革期にも行政書士は関わっていたのでは?と考えるとワクワクしてきます。もしかしたら恋文の代書依頼もあって、その当時のキューピット役なども務めたかもしれませんね。

■おわりに


今回は行政書士の歴史について触れさせていただきましたが如何でしたでしょうか。


云われでは江戸時代の代書屋さんが発祥という説もありますが、残念ながら詳しい資料は見つかりませんでした。何か情報が得られましたら、またお伝えしたいと思います。



最初にお伝えしたように、行政書士業務は一般の方には判りづらいかもしれません。
しかしながら、幅広い分野をカバーできるのが行政書士の大きな強みとなっていて、「代書」という業務に留まらず、今日では様々な事案のコンサルティング業務にまで広がっています。

ぜひ多くの皆さんに行政書士を活用いただければと願っております。

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