
こんにちは、行政書士の野口です。
今回は旅行業登録で最もハードルの高い、第1種旅行業の登録について触れさせていただきます。
■第1種旅行業について
旅行業を始めるにあたっては、ご自身が希望する営業スタイルから業務区分を選択しなければなりません。
別ブログでも紹介しましたが、旅行業は代理業を含めた5種類+手配サービス業の6形態に分類されます。そして、その中で最も登録要件が厳しいとされているのが「第1種旅行業」の登録となります。
区分 | 募集型企画旅行 (海外) | 募集型企画旅行 (国内) | 受注型企画旅行 | 手配旅行 |
---|---|---|---|---|
第1種旅行業 | 〇 | 〇 | 〇 | 〇 |
第2種旅行業 | × | 〇 | 〇 | 〇 |
第3種旅行業 | × | △(条件あり) | 〇 | 〇 |
地域限定旅行業 | × | △(条件あり) | △(条件あり) | △(条件あり) |
旅行業者代理業 | 委託対応 | 委託対応 | 委託対応 | 委託対応 |
旅行サービス手配業 | × | × | × | 依頼業務を対応 |
上記の区分表で記載されているように、第1種旅行業では、海外における募集企画旅行を含む、全ての企画が扱えるようになります。
当然、旅行会社を運営するにあたって様々な企画が組めますので、多くの旅行者を取り込むことが可能になり、結果として高額な金銭を動かすことになります。
そのような背景から、会社としての責務の問われ方も大きくなるということになります。
第1種旅行業の登録要件
旅行業法施行規則
第二章 旅行業等
第一節 旅行業及び旅行業者代理業
(新規登録及び更新登録の申請手続)
第一条の二 法第三条の規定による旅行業又は旅行業者代理業の登録(以下この節において「新規登録」という。)又は法第六条の三第一項の規定による有効期間の更新の登録(以下「更新登録」という。)の申請をしようとする者は、次の区分により、当該各号に掲げる行政庁に、第一号様式による新規登録(更新登録)申請書を提出しなければならない。この場合において、更新登録の申請については、有効期間の満了の日の二月前までに提出するものとする。
一 業務の範囲が次条に規定する第一種旅行業務である旅行業の新規登録又は更新登録の申請をしようとする者 観光庁長官
第1種旅行業の登録要件は最も厳しいとお伝えしましたが、それは人的要件、財産的要件において他の区分と大きく異なることが理由となります。
各々につきまして解説させていただきますのでご参照ください。
■総合旅行業務取扱管理者
第1種旅行業の登録を取得しようとするケースでは「海外における募集型企画旅行」の取り扱いを希望されてのことかと思われますが、海外企画を取り扱うにあたっては「総合旅行業務取扱管理者」の選任が必要とされています。
総合旅行業務取扱管理者の合格率は5~15%程度で他の旅行業務取扱管理者試験と比較しても合格率が低く、海外の運賃計算や時差の知識なども必要とされますので、非常に難易度が高い試験として知られております。
原則、旅行業登録では専任の総合、又は国内旅行業務取扱管理者を営業所毎に1名設置しなければなりませんが、全ての海外企画を扱える第1種旅行業においては、総合旅行業務取扱管理者を選任しないと登録の優位性を生かしきることが出来ません。
その為、第1種旅行業の登録においては総合旅行業務取扱管理者の選任は必須と考えて良いかと思います。
■財産的要件
旅行業では旅行者保護の観点から、厳しい財産的要件が規定されておりますが、その中でも、やはり第1種旅行業の登録要件は非常に厳しい要件を求められることになります。
区分 | 基準資産額 | 営業保証金 |
---|---|---|
第1種旅行業 | 3,000万円 | 7,000万円 |
第2種旅行業 | 700万円 | 1,100万円 |
第3種旅行業 | 300万円 | 300万円 |
地域限定旅行業 | 100万円 | 15万円 |
旅行業者代理業 | - | - |
表記のように、第1種旅行業では最も高い基準資産、営業保証金の供託を求められますので、登録申請の際は改めてご検討いただく必要があります。
尚、旅行業協会へ加入して所属社員になることで、高額な営業保証金の5分の1の金額を納付することで保証される「弁済業務保証金分担金制度」を利用することが出来、第1種旅行業の場合では1,400万円まで減額することが可能です。
しかしながら1,400万円でもかなりの高額になってしまいますね。
■登録申請手続きについて
冒頭の旅行業施行規則にも記載されていますが、第1種旅行業の登録審査は観光庁となっております。
申請書類の提出は主たる営業所を管轄する地方運輸局となりますが、提出後に観光庁へ送られて、ヒヤリングが実施されて審査を進めるという流れになります。
尚、第1種旅行業以外における区分申請では、申請先は主たる営業所を管轄する都道府県知事となってますので、各々の旅行業登録を進めるにあたってはご注意ください。
今回は第1種旅行業の登録について触れさせていただきましたが如何でしたでしょうか。
第1種旅行業の登録は最も高い要件が求められますので、ご希望される営業スタイルについて改めてご検討いただき登録区分を確定されることをお勧め致します。
登録申請における基準資産の確認、そして旅行協会への登録など、ご自身での申請に不安を感じられるようでしたら、行政書士へご相談ください。
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